優先情報チャンネル・インタビュー
- どういうわけか、他の人とよく行き違いが起きる…。
- 自分の言葉が、自分の意図とは違うように理解されてしまう…。
- 感覚が他の人とはどうも違うようで、自分の感じが相手に伝わらない…。
こうしたことがしばしば起きます。しかし、多くの場合は、相手がこちらに注意していなかったり、単なる勘違いだったりするものです。そういうときは丁寧に説明してみると「ごめんね」「すみませんでした」となったり、時には誤解に気がついて二人で笑い出したりします。よくあるダジャレのような誤解は、プチ漫才みたいだったりしますね。
「行き違い」レベルT
しかし、こうしたことが何度も繰り返されると、「自分の感じ方がおかしいのではないだろうか」「自分の感覚は他の人と違うのではないだろうか」などと、気になることがあります。
人は異なる経験をして人生を過ごして今に至っています。そのため、すぐに誰とでも理解し合うことができるわけではありません。小さな誤解や勘違いを経験し、その都度、「あれは何々という意味でしたよ」「少し勘違いしているようですね。こういう意味で私はお話ししました」などと説明して、納得してもらうことで、少しずつ問題ではなくなるものです。
「行き違い」レベルU
そうしているうちに、日常生活やふだんの仕事の場では何とかやり繰りできるようになりますが、それでもどうしても気になるときがあります。「生活や仕事では何とか大丈夫だけれども、やはり感覚か何かが違うのではないだろうか…」。
スタジオ「ぐう」での様々なエクササイズ、「ボディラーニング・セラピー」や「ダンスセラピー実習版」などに参加する方の中に、自分自身の感覚が他の人と比べて極めて敏感だったり、あるいは、違う感覚で感じ取ることが多いなどが話題になることがしばしばありました。
「優先情報チャンネルの違い」レベルV
そうした違いを調べていくと、実は単なる勘違いや誤解といったレベルではなく、明確に「優先情報チャンネル」の違いによることも分かってきました。
現代では、新聞や雑誌などの文字情報、テレビやスマホなどの画像情報が行き交っているので、視覚優位だったり、文字情報優位だったりする方が便利だったりします。しかし、聴覚が敏感だったり、嗅覚や味覚が敏感だったり、記憶が常に鮮明だったり、体感が鋭かったりなどすると、同じものを見たり聞いたりしても、そこから得られる印象や理解がずいぶん異なってきます。そのため、他の人とのコミュニケーションにズレが起きてくるわけです。
ちなみに、ここでいう「優先情報チャンネル」は、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・体感・認知などに限定されないため、NLPなどで扱っているものよりも一段階広くなっています。これは、優先情報チャンネルを長年にわたって調べてきた中で明確になってきたことです。
そのため、 視覚・聴覚・嗅覚・味覚・体感(皮膚感覚・体内固有感覚、触覚その他)・記憶(視覚・聴覚・体感などの記憶の優先性)・概念(論理的形式的推論能力を含む)・統覚(複数の感覚群の統一的把握力)等の他、
さらに反応・対応の優先順位の相違、ならびに時間感覚の相違など、
複数の「感覚」と、複数の「反応・対応性」と、異なる「時間感覚」が含まれます。
なお、精神病理の観点からこうした優先情報チャンネルにアプローチする場合がありますが、ここでは、「日常生活を過ごしていて、それなりに仕事や家事や学校などを経てきた」ことを前提として記述しています。
優先情報チャンネルの診断
- これまでの「行き違い」経験をお聞きします。
上に示したような例、これまでに体験した「行き違い」についてお聞きします。とりあえず、日常的な行き違いをお話し下さい。また、その中で自分としては「かなり困惑した」体験もできればお話し下さい。
プライバシーに触れるような説明は特に必要ありません。概略的な内容でもOKです。「行き違い」エピソードをいくつかお話しいただく中で、あなたの「優先情報チャンネル」についての基本情報をとりまとめていきます。
- 診断用の簡単な質問をいたします。
これまでの研究・実践活動の中から導き出した、いくつか判定用の質問をさせていただきます。回答の内容とこれまでの「行き違い」経験に基づいて、優先情報チャンネルについての暫定的な診断をいたします。
※優先情報チャンネルの中にも複数の階層があるため、初めは大まかな診断となります。
- 「行き違い」について今後の見通しと対応方法を考えます。
感覚について極めて敏感だったりすることはその人の「能力」です。これをクリエイティブな方向で生かすにはどうしたら良いかを考えていきます。また、他の人とは異なる感覚や反応の仕方の場合は、そうした違いを新たな能力として生かす方法を一緒に考えていきます。
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