![]() ![]() Predominant Information Channel
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優先情報チャンネルとは何?- 解説 ![]() これは本の表紙カバーです。 心理学の実験装置にタキストスコープという機械があります。これは画像などを一瞬だけ提示する装置です。左の画像は約500m秒、つまり約0.5秒間提示しました。本当はタキストスコープなどで実験をする必要がありますが、 さて、「一瞬の間にあなたは何を見ましたか?」 短い時間なので画像の中身を全部答えることはほとんど無理ですが(少数ですが「直感像記憶」という能力を持っていて見た内容を全部覚えている人もいます…)、 「あなたは何を見ましたか?」と聞かれたら、 あなたは何について話し始めますか ? ほとんどの人は読み取った文字のことを最初に話します。どこを見て覚えているかは様々ですが、「何々と書いてありました」と答えるものです。次に、あまり多くはないですが、「赤い線を見た」「赤い図形が見えた」と「赤い色と線」について話をする人もいます。中には「赤い線で顔が描かれていた」と言う人もいます…。 種明かしをすると、この本のカバーには、本のタイトルや著者名とともに「赤い線で顔の輪郭」が描かれています。 この画像をクリックすると赤い線描のみが表示されます。 これは簡単なデモンストレーションに過ぎませんが、「文字や言葉について答える人」「赤い線について答える人」「顔が見えた」と答える人など、答えは必ずしも一致しないことに注意して下さい。 つまり、同じ画像を見ているのに「何を・どこを・どのように見るのか」は人によって違うことがある…このことを分かってもらえると、優先情報チャンネルの話に入りやすいのです。 なお、文字と共に「赤い線で描かれた顔」に気がついていたとしても、「そういうことを答える場ではないかもしれない…」という判断が加わり、最初に「何々という文字が書かれていました」と答える人もいます。 いずれにしても、その人が優先して反応する情報チャンネル、ここでは視覚的図形なので視覚が中心となりますが、その中にも「抽象的な文字や概念」に反応した人と、それとは違って「赤い線や、赤い線で描かれた顔」というように色や画像に反応した人がいることが分かります。回答の内容には個人差がありや個人毎に反応が異なることが分かります。 多数派と少数派… ところで、短い時間での瞬間提示だけだったら実際の内容をきちんと確認することができません。すると「抽象的な文字や概念」に反応した人たちと「赤い線や、赤い線で描かれた顔」に反応した人たちは互いに自分が見たのが正しいと主張することになります。それぞれに、自分が見たことは事実だから、です。 そうなってしまうと、最終的には「文字・概念に反応した方」が多数派となるので、「赤い線、赤い線で描かれた顔」に反応した少数派の人たちはまるで「ウソつき」のように見下されてしまうこともあります。「いや、本当に赤い線で顔の輪郭が描かれていたんです!」と主張しても、「…ウソを言うんじゃありません…」などと拒否されてしまうかもしれません…。 人生の様々な場面では人はそうした行き違いを経験しますが、その中には、ここで示したような「情報チャンネル」の違いによる、認識方法のズレが関わっていたかもしれません。 ●行き違いが多く、生きにくい感じがする人は、一度、自分自身の優先情報チャンネルのあり方を調べておくことで、行き違いの理由を知っておくと良いと思われます。 この「優先情報チャンネル」のサイトは、そうしたズレや食い違いや行き違いに際して、自分自身をより良く理解するためのヒントを提供しています。 |