[更新 3/1, 2011]
「χ2検定」の検定力分析 (2) ― 独立性の検定について
葛西俊治
(元・札幌学院大学人文学部臨床心理学科教授) |
■ 独立性の検定 事前の分析独立性の検定は、クロス表の行と列との間に関連性がないことを帰無仮説として行う検定です。以下に示す2行3列のクロス表データを用いて説明をしていきます。
ということで、すでに分析を終えてしまったので、こうした結果の検定力の分析はこのコーナーの後半にある「事後の分析」で行います。 説明が前後してしまいましたが、こうした研究を実施する前にどの程度のデータ数が必要なのかについて、研究の設計という観点から「事前の分析」の仕方を説明しておきます。 ![]() G*Powerの画面の設定内容は、先に示した「適合度検定」の場合と同じです。 必要な数値を入力していき、{Calculate]で計算を実行すると、必要なデータ数が 108 と算出されました。この結果から、データ数は108を超える人数であれば良く、実際の研究では120人の被調査者を用いているので、データ数については妥当な研究計画となっていたことも確認できます。 ■ 独立性の検定 事後の分析χ2検定による行と列との独立性の検定では、先に示した適合度検定の場合と異なりクロス表データが分析対象ですが、検定力分析の基本的な設定や内容は同じとなっています。以下のようにG*Powerの画面は適合度検定の場合と同じ設定項目で、異なるのは自由度(df:degree of freedom)の計算の仕方くらいです。 * 行数 r 列数 c とすると df=(r-1)x(c-1)です。 * 効果量の「大・中・小」(Large Medium Small)も同様で、ω=0.1 (効果量 小 Small)、 ω=0.3 (効果量 中 Medium)、 ω=0.5 (効果量 大 Large)、 となっています。 ![]() 計算用のパネルはこの下に表示されます。
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